金融消費者とどう付き合うか?

「金融リテラシー調査」では、「金融教育を行うべきだと思う人」が過半数以上締めている半面、そのなかで実際に、「金融教育を受けたことがある人」はほんのわずかしかいない。これも、追い風に見える金融教育の、実施姿勢ではあるが、直ちに画一的な金融教育を実施すればいいのだ、というものでもなさそうである。それは、「金融教育を行うべきだと思っている人」の裏側に、三分の一強の「そうではない・そうは思わない、分からない」という意見が存在するからである。

無関心層とも捉えられるこれらの人たちは、金融教育の機会が与えられても参加しないとか、参加しても全く知識を身につけず、内容を理解することができないという危惧が懸念されそうだ。説明の間、相づちを打ったり、メモをとっていたりする人がいても、聞いているとは限らない。なかなか安心はできない。また、分からなくても分かったような態度をとる人もいるようだ。プライドゆえに、説明をして理解できたかどうか尋ねると「分かった、分かったようだ」と答える人がいるようだが、実際には、ほとんど話を聞いていないようなことがある。

これらの金融消費者との接触に際しては、講義者側からの、一方的な講義形式では、ほとんど効果が期待できないことが感じられる。同等な立場で話し合いながら、相手に問題をぶつけ、それに気づいてもらい、さらに話しながら問題解決策を一緒に探るような辛抱強い対応が、求められるのではないだろうか。

先人の言葉「報徳仕法」では、その根幹の精神を「至誠=天地人の徳に報いる感謝と思いやりの心」と表している。信頼の礎として、このような意識を互いに持ち続けて行くことが、とても大切なことのように感じる。