多重債務とはどういった状態を指すのか

カードで買い物をしすぎたり、ローン漬けで暮らしたりしていると、気づいたら返済能力以上のお金を借りていたということがあります。
そうなると、借金の返済に追われて、やがて返済のために新たな借金を重ねるようになってしまいます。
こうして、自転車操業的に借金を繰り返していくと、当然にあとから借りる会社は金利が高くなるので、一層返済に苦しむことになりがちです。
5社以上の業者から借入れをしている場合を多重債務者と呼んでいます。
これまでには多重債務者が200万人はいるとした年もありましたが、現在は100万人レベルに下がってきているようです。
元々、金利規制には、長いあいだ出資法と利息制限法という上限金利の異なる二重の法規制が存在していました。
出資法では最高年利109.5%、一方の利息制限法では最高年利20%(元本10万円未満は20%、元本10万円以上から100万円未満は18%、元本100万円以上は15%)となっています。
しかし、利息制限法には罰則規定がなく、しかも債務者が任意で支払った利息は有効とする規定がありました。
これを盾に、利限法を超えた利率の業者が長きにわたり、まかりとおっていました。
そこで、1983年に貸金業法を作り、出資法金利を段階的に引き下げて適用すると決めたのですが、これも実は抜け穴があり、みなし弁済規定という業者に都合の良い規定を入れてしまいました。
これは、一定の条件の下で、利息制限法を超えた利息を取ることを認めるという規定でした。
そのため、この利息制限法と貸金業法の規定のはざまで、グレーゾーン金利と呼ばれる本来禁止されるべきはずの金利を消費者金融業者やクレジット会社が消費者に課す根拠となってしまったのです。
やがて弁護士会や消費者団体などの努力もあり、またみなし弁済規定を違法とする最高裁判決も出るようになって、2006年の貸金業法の大改正により利息制限法の金利規制に一本化されるという大きな変化がありました。
この間には、利息制限法を超えて支払っていた利息を超過利払いとして返還請求する訴訟も増えて、弁護士や司法書士を通じてこの種の返還を求めるいわゆる過払い詰求が一般化し、現在もなお一部の弁護士や司法書士はビジネスチャンスとして、広く宣伝攻勢をかけているのは皆様の多くもご存知の通りかと思います。
最近は、過払い金計算ソフトもネット上にあるので自分で過払い金の有無を計算することも可能です。
クレジットカードは便利ですし、分割払いは手持ちの現金がなくても魔法のように買い物ができてしまうので、つい頼りがちになってしまいますが、使いすぎは多重債務の入り口でもあることにしっかりと注意を払っていただきたいと思います。

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